KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

サンクチュアリ1973.7.23ー検証・日垣隆「弟の死」の真相

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日垣隆の弟さんの死亡記事

本年8月24日、以前にも当ブログで検証した*1日垣センセイの謎の一つである「弟さんの死」について、大きな動きがありました。

2ちゃんねる日垣隆スレッド【連載ゼロ】日垣隆★95【54歳無職】スレッド125に「ID: cxpdAjg8」の方が、日垣センセイの弟さんの死を報じる当時の新聞記事のスキャン画像を投稿したのが発端です(「ID: cxpdAjg8」さん、ありがとうございます)。以下のURLは、そのスキャン画像です。


http://i50.tinypic.com/2q9ety1.jpg

http://i49.tinypic.com/x5edc0.jpg


上記のURLのスキャン画像からは、日垣センセイの地元紙である信濃毎日新聞の昭和48年(1973年)7月23日付の夕刊の記事であることが分かります。

念のため、翌8月25日に、これが本物か否かの確認も兼ねて、該当記事の原紙のコピーを手に入れるべく長野県長野市にある信濃毎日新聞長野本社に日帰りで行ってきました。

信濃毎日新聞の過去記事は「信濃毎日新聞データベース」で紙面が閲覧できます。これで検索したところ、確かに該当記事はありました。下記は、その全文の引用です。


※これまで当ブログでは、事件関係者存命の可能性などを考慮し、実名ではなく仮名で表記することもありました。しかし、本件ついては、記事の信憑性を皆さんに判断してもらうため、字が潰れている部分を除いて、原文通りに記述しています。悪しからず御了承下さい。

集団登山の中学生

側溝に落ちて死ぬ

志賀高原

志賀高原の旅館で、集団登山に来ていた長野市内の中学生が側溝に転落、頭の骨を折り二十三日朝死んだ。この側溝は冬期間の際*2、除雪のためのもので、幅六十センチメートル深さ約四メートルもあるのにフタがなく、旅館側は「私どもの手落ちだった。できるだけのことはしたい」といっており、事故後、すぐフタをとりつけた。

死亡したのは長野市岩槻団地、高校教員日垣秀雄さんの三男、明君(一三)=同市立北部中学校一年生=。十九日朝、田中信雄校長らの引率で志賀高原・岩菅山へ一年生約二百二十人とともに集団登山に出発。同夜八時前、宿泊した発哺温泉の旅館「薬師の湯」前庭で仲間と歌などを楽しんでいる際、建物わきの側溝に転落、頭の骨を折り、病院に収容されたが、二十三日朝、死亡した。

信濃毎日新聞』(昭和48年7月23日夕刊7面)

上記の該当記事の原文からは「死亡したのは長野市内の中学生」「1973年(昭和48年)の事故」「深さ約四メートルもある除雪溝に転落」「約3日後に死亡」「死亡時の年齢13歳」「父親は高校教員」「続柄は三男」という事項が伺えます。これまでの日垣センセイの複数の著作における弟さんの死や家族に関する記述と共通している部分が多いため、これが日垣センセイの弟さんの死を報じる記事であることは、ほぼ間違いないと考えられます。「長野市立北部中学校」旅館「薬師の湯」も実在をHPで確認できます。

ただ、「信濃毎日新聞データベース」での確認後、上記の該当記事の原紙のコピーを信濃毎日新聞サイドに申請したところ「休日につき担当者不在なので……」と拒否された為、断念しました。信毎サイド曰く、担当者がいても記事の内容次第では原紙のコピーに応じられない場合もあるとのことです*3。そこで「信濃毎日新聞データベース」から該当記事のコピーができないか打診すると、週明けの月曜日まで待って欲しいと言われました。

やむなく、他に「信濃毎日新聞データベース」が利用可能な長野県内の公共施設の一つである長野市立長野図書館にて、該当記事を同データベースからコピーしました。上記の引用部分の記述も、該当記事のコピーを参考にしています。

いずれにせよ、日垣センセイの弟さんの死亡記事。これでまた日垣センセイの「神話」が一つ崩れたと言って過言ではありません。日垣センセイの虚言を真に受けて、結果的に道化のダンスを踊っていた論壇・ジャーナリズム・出版業界、特に第3回新潮ドキュメント賞を与えていた同賞の当時の選考委員5人組、主催者の新潮文芸振興会はどうするのやら*4

尚、「事件関係ブログ」の管理人さんも自身のTwitterで、本件について考察していらっしゃるので、そちらも御参照下さい*5



★参考資料

第3回新潮ドキュメント賞

新潮ドキュメント賞 - Wikipedia

サンクチュアリ 1: 光と影 (ビッグコミックス)

サンクチュアリ 1: 光と影 (ビッグコミックス)

サンクチュアリ 1 (小学館文庫)

サンクチュアリ 1 (小学館文庫)

*1:The History God Only Knowsー検証・日垣隆「弟の死」の謎 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*2:データベースにある記事は、全て原紙をスキャニングしたものなので、字が潰れている部分も多い。該当記事も「際(?)」の一字が完全に潰れていて、確証が持てないが、ここでは敢えて明記する。

*3:※事件、事故、裁判記事は使用できません。→ 信毎フォトサービス

*4:WOLF'S DEMAー検証・日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』の評判 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会) WOLF'S DEMAー検証・日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』の評判(補論) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*5:moritatsu on Twitter: "@hga02104 日垣隆先生の「弟は殺された」という主張に関連する当時の新聞記事: http://t.co/eHiaEVDL 記事を読む限りでは明らかに事故。本件に関する考察は @kafkaesque1924 さんのブログ記事 http://t.co/RfFwIZ1i を参照" moritatsu on Twitter: "@hga02104 日垣隆先生は現在この事故を「殺人」と主張しており、犯罪被害者側に自分を置くことで、いくつかの原稿を成立させている。「殺人」であるためには加害者が必要だが、日垣センセイの中では誰が加害者の設定なのだろう。1.教師 2.同級生 3.旅館" moritatsu on Twitter: "日垣先生のご両親はこの事故に関して学校を相手取って訴訟を起こしたとのこと。そうすると、「加害者」は学校=教師という認識なのか。しかし、そうなると、8時前で「仲間と歌などを楽しんでいた間」に教師が雪を捨てる側溝に日垣氏の弟を突き落としたことになる。それはどうもありそうにない。" moritatsu on Twitter: "同級生が側溝に突き落としてそれを教師が隠蔽したというストーリーも考えられる。しかし、それならなぜ @hga02104 日垣氏の両親は学校相手に訴訟を起こしたのか。そもそも「学校相手に訴訟を起こす」は民事であって、誰かが「殺した」と本気で信じるなら刑事で被疑者不詳で告発するはずだ。" moritatsu on Twitter: "いずれにしても、日垣氏が主張する「弟は殺された」というのは、この新聞記事を見る限り成立しそうにない。従って、日垣氏の少年犯罪ものの著作で枕詞のように書かれている「私は弟を殺された」ということも、日垣氏が著作を売り込むためにでっち上げた虚構とみて間違いないだろう。" moritatsu on Twitter: "「同級生は少年法で守られているから告発できなかった」というのも当たらない。「被疑者不詳」の告発は普通にある話だし、それで見つかった「真犯人」が少年だから起訴されないというのはまた別の話。" moritatsu on Twitter: "結局のところ、この件に関する @hga02104 日垣隆センセイの言説は、すべてにおいて破綻しているとしか言いようがない。" moritatsu on Twitter: "狭山事件などの冤罪事件について調べたり書いたりしている人間として、個人的に @hga02104 日垣隆先生のように事実を捏造する人は最も許しがたいと感じる。こういう人が冤罪を生み出す原動力になるのだ。そして、そういう人たちは大抵、自分が取り返しがつかないことをしている自覚がない。" moritatsu on Twitter: "@hga02104 日垣隆氏のような人が軽い気持ちで書いたことでも、商業誌/商業本でいったん出版されてしまえば「事実」になってしまう。そのことを、特にの原稿を出版し続けた講談社週刊現代の編集者の方々にはよく考えていただきたいと切に願う。イヤミではなく、本当に心の底から。"