・同人誌の既刊本が国立国会図書館内にて閲覧可能になっています。御興味があられる方は、同館にお越し下さい。
「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」
・同人ダウンロードショップのDLsite.comにて、同人誌の既刊「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」及び「猪瀬直樹検証本 作家篇」の電子書籍が販売中です。
「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」
ファイル形式はPDFファイル、価格は「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」が1,512円。「猪瀬直樹検証本 作家篇」が1,080円です。
・初めて当エントリーを読まれる方は「日垣問題の記録 〜 日垣隆 研究報告 〜」、「日垣隆(Wikipedia)」、「ガッキィスレまとめサイト@ウィキ」の御一読をおススメします。
・当ブログへの御意見・御感想は、下記のメールアドレスまで御連絡下さい。
kafkaesque1924@gmail.com
・日垣センセイのツイートから。
企画の剽窃疑惑だそうである。最初に3.26のイベントへの、白井さんから登壇打診があり、「記録を」との希望が叶わず、丁寧に辞退。被害者、遺族への支払いになるとのことなので、3.19(20年目の前夜)に公開対談を企画。疑惑者wによれば、私は”貧乏をしながら世界を豪遊している”そうなw
— 日垣隆(T-Higaki) (@hga02104) 2015, 3月 28
これだけでは、日垣センセイが臼井正己氏のイベント……上祐史浩氏との公開対談の企画を剽窃した疑惑に対する回答になっていません*1。それよりも、日垣センセイが当ブログを閲覧しているらしいことが判明したのが収穫でした。「唐沢俊一検証blog」を誰よりも熱心に読んでいるのは、実は唐沢俊一本人という噂もありますから、日垣センセイも自身の「検証」を欠かさずチェックしている可能性があります。グーグルで日垣、或いは日垣隆のワードで検索すると、当ブログも検索上位で表示される位ですから、普段は徹底的に黙殺していても、気になって仕方がないのでしょう。
ところで、日垣センセイ、臼井氏のことをツイートでは「白井氏」と誤記しています。気づいていないようで……。
・スキャンダラスな岡田斗司夫も、ネット上の「検証」が気になって仕方がないようです。岡田斗司夫事件の検証ブログ「相関図屋の岡田斗司夫事件メモ」の管理人さんについてフリクッス周辺に「「相関図屋の名前を知るにはどうしたら良いのか」と相談を持ちかけているという情報もある。」とのことです*2。ネット上に牽制目的で、同ブログの管理人さんなどの個人情報をばら撒いた主犯格も岡田という疑惑も噴出していますし、今の岡田は吉田豪氏に続いて、こうした「岡田包囲網」に内心では戦々恐々の毎日を送っていると推測できます。
岡田斗司夫さんの愛人が描いたマンガ第3弾がアップされる 過去のイベントでの猟奇的な発言も話題に | ガジェット通信 GetNews
http://minimote.hateblo.jp/entry/okada_1#P8J64B9.twitter_tweet_box_count
帯文といいタイトルといい、掟ポルシェよりも岡田斗司夫のほうが相応しい気がする! pic.twitter.com/ubdLEy4jVI
— 吉田光雄 (@WORLDJAPAN) 2015, 4月 5
ともあれ、当ブログは岡田斗司夫事件のウォッチングを続けていくつもりです。
●日垣隆『裁判官に気をつけろ!』の新たな間違い
これまで、当ブログでは日垣センセイの『裁判官に気をつけろ!』についてAmazonレビュアー【懸垂百回】さんから寄せられた検証も合わせて、二度に渡って取り上げました。
僕は判決文が読めないー日垣隆『裁判官に気をつけろ!』尊属殺法定刑違憲事件判決文捏造疑惑 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
時計仕掛けの偽書ー検証・日垣隆『裁判官に気をつけろ!』(特別編) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
実は【懸垂百回】さんは、谷岡一郎『はじめての刑法入門 』(ちくまプリマー新書、2009年11月10日初版第1刷発行)のレビュー「デタラメのオンパレード」でも、日垣センセイの間違いを指摘しています。
とりわけ酷いのが次の記述。本書*3は,日垣隆『裁判官に気をつけろ!』(文春文庫)の71〜72ページにある
・英国では「心神喪失」は年間4〜5人しか認定されていない
・にもかかわらず,日本では年間700人以上も「心神喪失」が乱発されているという説明を無批判に紹介して,日垣の「指摘は的を射ているように思えます」(p.95)などと書いているのである。チョット待て。数字に開きがありすぎるのを不自然とは思わないのか。
『裁判官に気をつけろ!』は,日本の刑事裁判を批判した本だが,正確な記述を探す方が難しいと言っても過言ではないくらいに間違いだらけの本である。刑事法を真面目に勉強していた者ならば,恐ろしくて「引用」などできる本ではない。間違っている可能性が多分にあるからだ。
それでは,上記の日垣が示した数字は正しいのか。おそらくは間違いだ。その理由はこうである。
日垣は上記の数字を挙げるに際して出典を明記していないし,心神喪失の認定主体(裁判所か,検察官か)も明記していない。そこでとりあえず,同書出版時(2009年6月)における最新の「犯罪白書」(法務省のサイトで全文が閲覧できる)に当たってみると,2007年の心神喪失による無罪判決は「5件」。どの年もだいたいこの程度である。
ちなみにイギリスではどうか。専門家によると,裁判所で責任無能力との評決を受けた被告人の数については,「最近の統計は,殺人(謀殺,故殺,嬰児殺)についてのみ入手可能であった。…1997年度で4名,1998年度で4名,1999年度で2名,2000年度で1名であった」とのことである(『触法精神障害者の処遇〔増補版〕』p.487)。というわけで,数字のみを比較すると,日本とそれほど変わらない。
おそらく,日垣の言う「七〇〇人以上も心神喪失認定」というのは,(裁判所ではなく)検察官が不起訴処分とした数字を指すのであろう。ただし,この数字も(元となる統計によって違いはあるものの)年間4〜5百人程度であって,700人という数字の根拠は不明である(「犯罪白書」による)。そして,イギリスでも同様に,責任無能力を理由として,検察段階での手続の打ち切りが認められているが,その数字については「統計上明らかにされていない」(前傾書p.480)。明らかにされていないものを日垣が知ることはできないであろう。したがって,「心身〔ママ〕喪失者は、たとえば英国では年間四人から五人前後が認定されています」(『裁判官に気をつけろ!』p.71)などとは到底言えない。
典拠も示さずに胡散臭い数字を掲げて読者をだまくらかすのは日垣隆の十八番といっても良い。『裁判官に気をつけろ!』だけでなく,『そして殺人者は野に放たれる』や『つながる読書術』でも同じようなことをやっているからだ。問題は,本書の著者である谷岡が,日垣のインチキにあっさりと騙されていることである。
谷岡は以前『「社会調査」のウソ』で,世の中の社会調査の過半数はゴミであり,しかもそのゴミが参照されたり引用されたりして世の中に拡散されているなどと指摘していた(pp.9-10)。そのとおりであろう。当然のことながら,日垣が示した数字などは「ゴミ」の最たるものであろうし,それを無批判に参照引用している谷岡のこの本も,「ゴミ」以外の何物でもない。本書の著者プロファイルには,「専門は犯罪学、…社会調査方法論」などと書いてあるが,ド素人の自称ジャーナリストが掲げる数字にあっさり騙されるような御仁が,一体何を巫山戯たことを言っているのか。化けの皮が剥がれるとはこのことである。
【懸垂百回】Amazonレビュー「デタラメのオンパレード」
実際、谷岡は日垣センセイのデタラメな記述を鵜呑みにして、無反省に参照引用しています。
二〇〇九年に出版された日垣隆氏の著作『裁判官に気をつけろ!』(文春文庫)を読んでいたら、こんなくだりがありました。
そのような心身喪失者は、たとえば英国では年間四人から五人前後が認定されています。そんなものでしょう。一九九九年は三人、二〇〇〇年は五人、二〇〇一年は四人、二〇〇二年は三人だけです。ところが人口が二倍しかない日本では、一年間に七〇〇人以上も心神喪失認定が乱発されています。実に異常なことです。(中略)
凶悪犯罪だけで検察は年間一七二四件も不起訴にしているのです。(前掲書71〜72頁。強調はママ)
判例では却下されるケースが多いのですが、よく「酒に酔っていたので、よく覚えていません」とか、「覚醒剤のせいでモウロウとしていて、気がついたらナイフで刺してました」などという抗弁(正直、聞き苦しい弁解)をする被告がおります。公訴権を検察が独占している日本においては、起訴以前に(つまり裁判で可否を争う前に)心神喪失を乱発し、すべきであった起訴をしていないのが日本のシステムなのではないか、という日垣氏の指摘です。数字を見る限り、その指摘は的を得ているように思えます。
谷岡一郎『はじめての刑法入門 』(ちくまプリマー新書、2009年11月10日初版第1刷発行)P94〜95
谷岡に限らず、日垣センセイの信奉者で、現在も何食わぬ顔で活躍している文化人は多いです。日垣センセイをどう評価してきたかが、その文化人の資質を図る上でのリトマス試験紙になっていると考えられます。そういう意味では、日垣センセイと親交があり、互いに肯定的に評価してきた岡田斗司夫も例外ではありません。
★参考資料
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