KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

学者失格ー検証・日垣隆の評価(八木秀次氏の場合)

・同人誌の既刊本が国立国会図書館内にて閲覧可能になっています。御興味があられる方は、同館にお越し下さい。

「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」

「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.2 盗用篇」

「ガッキィハンター日垣隆検証本vol.3 雑誌・書籍篇」

「猪瀬直樹検証本 作家篇」

・同人ダウンロードショップのDLsite.comにて、同人誌の既刊「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」及び「猪瀬直樹検証本 作家篇」電子書籍が販売中です。

「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」

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 ファイル形式はPDFファイル、価格は「ガッキィハンター 日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究 増補改訂版」が1,512円。「猪瀬直樹検証本 作家篇」が1,080円です。


・初めて当エントリーを読まれる方は「日垣問題の記録 〜 日垣隆 研究報告 〜」「日垣隆(Wikipedia)」「ガッキィスレまとめサイト@ウィキ」の御一読をおススメします。

・当ブログへの御意見・御感想は、下記のメールアドレスまで御連絡下さい。日垣センセイの学生時代など、情報提供もお待ちしております。情報源の秘密は厳守します。また、貴重な情報をお知らせいただいた方には、謝礼も検討していますので、宜しくお願いします。
kafkaesque1924@gmail.com


・日垣センセイがホリエモンこと堀江貴文氏と、クレド特別会員学習会にて公開対談するようですが、公式サイト「ガッキィファイター」にある告知ページが色々とおかしいです。

2016年12月27日(土)クレド特別会員学習会「公開対談 堀江貴文×日垣隆

クレド特別会員勉強会 2016年2月27日(土)
「公開対談 堀江貴文×日垣隆


日時

2014年12月6日(土) 12:59開始 17:00終了予定(公開対談は15:00終了)
会場:新宿NSビル18F
オーナーズエージェント株式会社 セミナールーム


内容

テーマ・詳細は後日掲載いたします


参加費

無料
※実質0円ですが、ご参加者確認のため、お手数ですが買い物籠でのお申し込みをいただきます。 無料のですので、お支払方法で【郵便振替】をお選びいただきますとクレジットカード決済は必要ありません。 

 開催日時がバラバラなのですが……クレド会員限定とはいえ、果たして、日垣センセイは堀江氏と公開対談するのでしょうか。どうやら堀江氏は、日垣センセイのネット上の数々の悪評を知らないようですが、よくもまあ、引き受けたものだと寧ろ感心します。まあ、クレド会員の大半は日垣センセイにお布施を貢ぐ「信者」ですから、今更ですがクローズドなイベントなので実害も限定的でしょう。堀江氏には本当に日垣センセイと公開対談するなら、重信メイ氏のような深刻な被害を受けないように、くれぐれもご注意下さい、と老婆心ながら警告しておきます。

[日垣隆vs重信メイ]記事一覧 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)


唐沢俊一旧公式サイト『裏モノ日記』「たいしたもんだよカエルのショーン・ペン」(2001年1月5日)を読んでいたところ、以下のような記述が。

 タクシーで実家、親父は昨日よりは元気に目など見開いているよう。メールなど確認。荷造りの追加などをする。日垣隆偽善系』(文藝春秋)など読む。威勢のいい(いささかよすぎる)文体がタクアンをパリパリ噛むようで心地よい。谷沢永一小室直樹に変わる、左翼いじめ文化人のニュースターといったところか。“あ、あのなあ”とか“それはあんただけだろうが”とかというツッコミの文句はと学会ぽい。

 ある意味、日垣センセイと唐沢は似ているとネット上で指摘されることも多いですが、両者には直接の接点が殆どありません。その点では、同じ似た者同士でも、岡田斗司夫とは対照的です。現状は、日垣センセイが『オタク論!』(創出版)を読んで、唐沢に何故か一定のシンパシーを感じているらしいだけだと考えていましたが……*1。唐沢も日垣センセイの読者だったとは、意外でした。日記の日付からすると、実際に読んでいたのは『偽善系 やつらはヘンだ!』(文藝春秋、2000年9月10日第一刷)でしょう。同書では、日垣センセイの弟さんの死因に関する嘘八百も書かれていました*2

[日垣隆「弟の死」]記事一覧 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

 私は『少年リンチ殺人』(講談社、九九年)という本のあとがき*3に一度だけ書き、もうあまり思い出したくもないので詳しく触れることは避けたいのだが、同じ中学に通っていた仲のいい弟を何の意味もなく殺され、直接手を下した者が十三歳だったため、少年院はおろか教護院(教護院に処遇するためには犯人である少年の親の同意が必要なのである)にすら入ることなく、翌日から中学に登校してきた。彼は周囲には何も知られず、いつもどおり笑っていた。顔が引きつったのは、兄である私と廊下ですれ違うときくらいだった。これが少年法にいう更生なのか。まるで犯罪そのものが存在しないかのようであり、教師たちはその事実を隠しとおし、あたかも弟は勝手に事故でも起こして消失したかのような扱いを受け続けた。

日垣隆偽善系 やつらはヘンだ!』(文藝春秋、2000年9月10日第一刷)P85

 唐沢は『偽善系』を肯定的に評価しているようですが、日垣センセイの上記の詐術に気付いていたかまでは、不明です。案外、鵜呑みにして日垣センセイに深く同情していた可能性が。


日垣隆の評価、八木秀次氏の場合

 自称「法学者」で、麗澤大学経済学部教授の八木秀次氏が自著『「人権派弁護士」の常識の非常識』(PHP研究所、2008年10月)で、日垣センセイの『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫)を称賛していました。

 だが、刑法第三九条が拡大解釈されて適用されたと思われる事件は枚挙に暇がない。日垣隆氏(作家、ジャーナリスト)は労作『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫)において、刑法三九条を適用された年間六四九人のうち、精神分裂病*4は四〇二人、躁鬱病五一人、癲癇九人、アルコール中毒二〇人、覚醒剤中毒一七人などとなっている(『犯罪白書』平成十七年版)ことなどを紹介しながら、緻密な取材による具体例とともに、凶悪犯罪が不起訴ないし減刑される理不尽さを訴えている。 

 こうした状況をつくってきたのが「人権派」なのである。

八木秀次『「人権派弁護士」の常識の非常識』(PHP研究所、2008年10月)

 稀代のペテン本たる『そして殺人者は野に放たれる』を「労作」「緻密な取材」と高く評価しているあたり、日垣センセイがデマ捏造とエア取材の達人であることが発覚した今となっては、八木氏のメディアリテラシーの欠落ぶりを実証しています。「こうした状況をつくってきたのが「人権派」なのである。」とか如何にも頓珍漢な社会認識です。

赤頭巾ちゃん、オオカミ中年に気をつけてー検証・日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』(結論) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

 因みに、日垣センセイと八木氏は月刊誌『諸君!』(2001年9月号)誌上で対談しており、『それは違う!』(文春文庫、2001年12月10日第1刷)において、「第7章 暴走する「人権」に鉄槌を 自由=わがまま、平等=抜け駆け禁止……。」(P175〜215)と題して収録されています。この対談も弁護士や刑法学者、精神科医などを稚拙なレッテル貼りと揚げ足取りで執拗に誹謗中傷する酷い代物なのですが、ここでも日垣センセイは例によって「日本の現状では、毎年百数十人の殺人犯が心神喪失を“認定”されて不起訴になっています」「私は常々、刑法三九条の心神喪失という馬鹿げた規定はなくすべきだ、と唱えてきました。」(同書、P204)とデタラメな放言を機関銃のようにぶちまけています。日垣センセイも八木氏も、近代刑法及び精神医学全般について、聞きかじった知識のみで誤解曲解しているのが明々白々です。とにかく、突っ込みどころが多過ぎて、読むだけで一苦労します……。

 八木氏も「法学者」の肩書を名乗るならば、刑法学の基礎を学ぶべく、日垣センセイ共々、何処かの三流大学の法学部1年生から出直して下さい、と言いたくなってきます。八木氏は早稲田大学法学部、日垣センセイは東北大学法学部に在籍していたようですが、一体、大学時代に何を勉強していたのでしょうか。

 尚、『そして殺人者は野に放たれる』については、Amazonレビュアー【懸垂百回】さんも『週刊新潮』(2014年3月20日号)のAmazonレビューにて、改めて次のように語っていました。

 『そして殺人者〜』 は精神障害者の犯罪を扱ったノンフィクションであるにもかかわらず,出版前にすでに制定されていた「医療観察法」の具体的な中身については一切触れていない。いわば「世に出た当初から時代遅れだった本」である。2006年に文庫化されているが,ここでも言及されていない。本を読むと,著者は明らかに刑罰と保安処分の違いを理解しておらず,おそらく加筆するだけの能力がなかったものと思われる。

 日垣隆は同じ新潮文庫で『少年リンチ殺人』という本も出しているが,こちらは事実上の絶版状態である。"中学1年生だった弟が同級生に殺された" という日垣の主張(同書pp.214-215)に疑いが生じたためと考えられるが,それなら『そして殺人者〜』はどうなのか。中身のなさとデタラメぶりではいい勝負である。「新潮ドキュメント賞」を授賞した手前,絶版にできないのか。

 『そして殺人者〜』に存在意義を見出すのであれば,「こんなデタラメ本を真に受ける人がいたくらいに触法精神障害者に対する社会の理解は乏しかったのだ」というほかはないだろう。新潮社は恥をしのんで駄本の刊行を続けているわけだ。

 その後、新潮社は『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫)の紙の本も事実上の絶版にしましたが、Kindleでは依然として販売中です。一方、『少年リンチ殺人』(新潮文庫)は上記のように紙の本は事実上の絶版になり、kindle化も見送られています。この新潮社の対応ぶりは、単に今後もkindleで僅かながら売れることを見込んでの判断だった可能性もあります。


★参考資料

「人権派弁護士」の常識の非常識 - 八木秀次 - Google ブックス

八木秀次 (法学者) - Wikipedia

十年遅れの日垣隆の引き写し。「医療観察法」の存在も知らない大バカ雑誌

平成17年版 犯罪白書目次

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》 (新潮文庫)

少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》 (新潮文庫)

偽善系―正義の味方に御用心! (文春文庫)

偽善系―正義の味方に御用心! (文春文庫)

それは違う! (文春文庫)

それは違う! (文春文庫)

オタク論!

オタク論!

人間失格

人間失格

人間失格 (集英社文庫)

人間失格 (集英社文庫)

人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)

人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)

斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)

斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)

人間失格 (角川文庫)

人間失格 (角川文庫)

人間失格 1 (BUNCH COMICS)

人間失格 1 (BUNCH COMICS)

人間失格

人間失格

*1:サイコパス・トーク 検証・日垣隆×岡田斗司夫「究極のダイエット」 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*2:The History God Only Knowsー検証・日垣隆「弟の死」の謎 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*3:実際には、日垣隆『少年リンチ殺人「ムカつくから、やっただけ」』(講談社、1999年6月30日第1刷発行)の「あとがき」に、弟さんの件の記述は一切無い。記述があるのは、第5章(P222)と終章(P231〜232)である。

*4:統合失調症の旧称。