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日垣隆 中学3年で弟が同級生に殺された時、全学年登山に引率していた教職員が職務放棄し、危険な場所での花火大会を決行させ、教員は一人残らず責務を放棄して酒宴をやっていた、という体験をしたため、新田次郎の『聖職の碑(いしぶみ)』を事件直後に読み、以来、私の中で大きなテーマの一つになっていました。
大川小学校問題では、引率教諭の多くが亡くなっているので、善意かつ必死であったことは間違いありませんが、あらゆる点で、子供たちと若い教師の「山さ逃げよう」が全面的に正しく、権力優位にある役職教師のーー津波が近づいているのに大河川の傍に引率するなど、「子供たちは殺された」と言わざるを得ないと確信するに至りました。現場百回。
先日、仙台地裁に提訴されました。教委の逃げ腰も裁かれるべきと思います。
3月10日 21:51*1
日垣センセイが「弟の死」について、花火大会の出来事だった事実を語るのは、これが初めてでしょう。とはいえ、相変わらず「弟が同級生に殺された」という虚言を弄し、その「設定」を維持するために「全学年登山に引率していた教職員が職務放棄し、危険な場所での花火大会を決行させ、教員は一人残らず責務を放棄して酒宴をやっていた」と嘘の上塗りまでしている疑惑があります。判決文によると、あくまで「学校事故」であり、事件性を伺わせるものも一切無く、そもそも花火大会には引率の教師たちも参加していたのですが。学校側の事前の安全確認が不徹底だった責任にも触れています*2。
それから新田次郎の『聖職の碑(いしぶみ)』ですが、単行本初版の発売日は1976年6月頃ですから、1973年7月の「事件(学校事故)直後」に読んだというのは不自然です。まあ、日垣センセイが単行本初版の発売日を勘違いしている可能性大ですが。
●月刊誌『現代の眼』原典との照合
前回のエントリーで見送った月刊誌『現代の眼』の記事に載った草野洋氏のコメントの原典との照合ですが、『現代の眼』の該当資料を入手したので実施します。
近く西武ものを書き下す(原文ママ)草野洋は、義明の唯我独尊ぶりを次のように語る。
「ある幹部に西武グループにおける義明はどういう存在だと聞いたことがあるんですよ。そうするとその幹部は、ずばり太陽だと言う。じゃあ、太陽の囲り(原文ママ)には惑星があるが、重役は惑星かと聞いた。すると違うと言う。じゃあなんだと聞いたところ、せいぜい月の石ころだと自嘲ぎみに言う。あそこにはブレーンはいない。義明は、頭を使うのはオレ一人で十分だ、みんな働けというような調子だからね。
いま国土計画の所有している土地は、それこそうなるほどある。その土地の大半は、国有地、元皇族や元華族の土地。ダマしたり、政治力で康次郎が手に入れたものです。赤坂プリンスは元梨王邸、高輪プリンスは元竹田宮、北白川宮、麻布プリンスは旧藤田男爵邸、横浜プリンスは元東伏見宮別邸だったところです。終戦でカネに困った皇族や華族から二束三文で買ったものなんです。そういう康次郎の悪辣な手段で手に入れた遺産があるから義明もあれだけのことができるわけで、そこを割引くとたいしたことはない。
義明は、康次郎のやったことを現代的にアレンジし、スマートにやっているだけで、手口は康次郎同様あくどくて、えげつない」
池田房雄「続・現代虚人列伝 堤義明/骨肉の争闘を制した二代目「ピストル堤」野望の証明」月刊誌『現代の眼』(1983年2月号)P191
確かに草野氏は池田房雄氏が執筆した記事の中で、『西武商法 悪の構図』の出版直前にも関わらず、西武鉄道グループの土地買収の手口を告発した核心部についてコメントを寄せていました。池田氏によると、上記の記事を草野本と一緒に猪瀬直樹に渡したそうですから*3、猪瀬がこれらの資料を読み込んで『ミカドの肖像』を書いていたのはほぼ確実でしょう*4。にもかかわらず、本文中はおろか巻末の参考文献リストにも載せないで存在そのものを抹殺していたのですから、いよいよもって不可解です*5。草野氏の抗議にも逃げ回っていたようですから*6。
例え著作権法上は問題無しだとしても、この対応にはいただけない部分が多過ぎます。猪瀬に佐野眞一の盗用を一方的に批判する資格など、やはり無いと考えられます。
★参考資料
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*1:日垣隆 - 【あの大川小学校で、地震発生後50分間に、如何なる間違いが犯されたのか?... | Facebook
*2:世界の終りと1977.1.21ー検証・日垣隆「弟の死」の真相(補論) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
*3:ピカレスクの肖像ー検証・猪瀬直樹『ミカドの肖像』盗用疑惑(その壱) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
*4:ピカレスクの肖像ー検証・猪瀬直樹『ミカドの肖像』盗用疑惑(その参) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
*5:ピカレスクの肖像ー検証・猪瀬直樹『ミカドの肖像』盗用疑惑(その弐) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)
*6:ピカレスクの肖像ー検証・猪瀬直樹『ミカドの肖像』盗用疑惑(その壱) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会) ピカレスクの肖像ー検証・猪瀬直樹『ミカドの肖像』盗用疑惑(その四) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)