隆−Takashi−検証・日垣隆の評価（栗原裕一郎氏の場合）

・同人誌の既刊本が国立国会図書館内にて閲覧可能になっています。御興味があられる方は、同館にお越し下さい。

　ファイル形式はPDFファイル、価格は「ガッキィハンター日垣隆検証本vol.1『そして殺人者は野に放たれる』の大研究増補改訂版」が1,512円。「猪瀬直樹検証本作家篇」が1,080円です。

・初めて当エントリーを読まれる方は「日垣問題の記録〜日垣隆研究報告〜」、「日垣隆（Wikipedia)」、「ガッキィスレまとめサイト@ウィキ」の御一読をおススメします。

・当ブログへの御意見・御感想は、下記のメールアドレスまで御連絡下さい。日垣センセイの学生時代など、情報提供もお待ちしております。情報源の秘密は厳守します。また、貴重な情報をお知らせいただいた方には、謝礼も検討していますので、宜しくお願いします。
kafkaesque1924@gmail.com

・日垣センセイのFBのコメントから。

日垣隆たまたま同じ日に読んだ『医学不要論』『薬が人を殺している』は、一見極端すぎるものの、刺激的かつ科学的であるだけでなく、『「学力」の経済学』が権威主義まるだしでケンブリッジ大学の××教授の論文によればーーと内容なしにエビデンスだとほぼ全ページで言い張りまくるのとは対照的に、データや研究論文のエッセンスをきちんと示していました。

日垣隆　 2015年9月12日 16:52

　日垣センセイ、反医療カルトの内海聡の『医学不要論』（三五館）　、『薬が人を殺している』（同）などの所謂「医療否定本」を絶賛し、内海本の愛読者であったことを明かしています。内海は反精神医学の信奉者にして、生粋の陰謀論者でオカルトかぶれの危険人物です。反精神医学を標榜するサイエントロジーともズブズブの関係にあります。サイエントロジーは、反精神医学の創始者の一人だったトマス・サズも支持者でした。尚、内海は精神科医ではありません。ネット上でざっと検索しただけでも、下記のように批判的な検証記事がゴロゴロあります。

まとめよう、あつまろう - Togetter

内海聡、ユダヤ人に対する「血の中傷」デマの現代版を広める - Togetter

http://news.merumo.ne.jp/article/genre/2612186

http://news.merumo.ne.jp/article/genre/2638486

http://matome.naver.jp/odai/2142755446698341801

Blog「みずき」内海聡（医師）とはどういう人物なのか？――小野昌弘さん（イギリス在住の免疫学者・医師）のコメント

　元々、僕（当ブログ管理人）は「日垣センセイの精神障害に対する認識は反精神医学だが、もしかすると内海聡から悪影響を受けているからでは？」と勘ぐっていましたが、今回のFBコメントでそれが証明された形になりました。

　尚、数多の医療否定論の危険性については、内科医で『「ニセ医学」に騙されないために危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!』（メタモル出版）　の著者でもあるNATOROM氏のツイートが参考になります。

精神医学にも癌治療にも問題点はいっぱいある。それらの問題点を指摘しているだけだったら、多くの医療従事者・専門家から批判されることはない。内海聡氏や安保徹氏が批判されているのは、彼らの主張が根拠に基づいておらず、そのため患者を潜在的に危険にさらすからである。
— なるとん (@NATROM) 2015, 3月 15

　これは日垣センセイや芹沢一也にも当てはまります。日垣センセイや芹沢の主張もまた医学的な根拠に全く基づいておらず、法律論としてもデタラメなのだからこそ、問題ありまくりなのです。「王様は裸だ！」と声高に叫んで拍手喝采を浴びている人間こそ実は紛い物だったという事実こそ、当ブログが両者の検証を断続的に続けている理由の一つです。日垣センセイや芹沢の主張は、ある意味、上記の内海などの偽医学に近いと言えます。

・日垣センセイ、infogfighterなる代理人（？）を通じて、クラウドソーシングによるアプリ開発で一山当てようと画策しているようです*1。

ポーカーゲームアプリの開発（iPhone）の仕事・依頼・料金 | iPhoneゲーム開発の仕事【クラウドソーシングランサーズ】[ID:713100]

婚活アプリ開発（iPhone）の仕事・依頼・料金 | iPhoneアプリ・iPadアプリ開発の仕事【クラウドソーシングランサーズ】[ID:713093]

チャットアプリ開発（iPhone）の仕事・依頼・料金 | iPhoneアプリ・iPadアプリ開発の仕事【クラウドソーシングランサーズ】[ID:691969]

実際いくらかかるの？アプリ開発を依頼した場合の開発費用について｜モバイルマーケティング研究所｜モジュールアップス – ModuleApps

　開発案件を読むと、日垣センセイが如何に困窮し、台所事情が火の車らしいことが薄々分かります。手持ちの金もショートしつつあるのでは。アプリ開発など、いくらクラウドソーシングだからとはいえ、素人がそう簡単にはうまくいく筈がありません。

　真面目な話、日垣センセイは長生きするにせよ、どのような「老後」が待っているのやら。時折、心配になってきます。日垣センセイは3年後には還暦を迎えます。唐沢俊一や岡田斗司夫を凌駕する、さぞかし酷い「老害」になるのは確実のような気がします。案外、家族にも見放され、無年金無貯金無収入で「生活保護を申請……」とか、笑うに笑えない展開もあり得る可能性が。

●日垣隆の評価、栗原裕一郎氏の場合

　前回のエントリーでは、後藤和智氏の日垣センセイ礼賛の黒歴史を検証しましたが、今回は盗用問題などを専門にしている評論家・栗原裕一郎氏を改めて取り上げます。

　栗原氏もまた日垣センセイを肯定的に評価しており、日垣センセイの稀代の事故本『そして殺人者は野に放たれる』（新潮社）を持ち上げていたことは、以前にも検証しました。
　
Good-bye, journalist！−日垣隆「ジャーナリスト廃業宣言」 - KAFKAESQUE（日垣隆検証委員会）

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070830/133599/?rt=nocnt

盗作事件史から考える佐野眞一の盗作疑惑事件 – REAL-JAPAN.ORG

むかし日垣隆が皮肉っていたが、大手新聞の論説委員とかだと、原稿料400字1枚30万円とかになるんだよなｗ。「クビになった雑誌編集者や記者はどこに消えたんだ？」切込隊長BLOG（ブログ） Lead‐off man's Blog http://bit.ly/7RQiMu
— 栗原裕一郎 (@y_kurihara) 2009, 12月 3

今売りの『週刊現代』連載「なんなんだこの空気は」で日垣隆が、西田宗千佳『iPad VS. キンドル』をものすごい勢いでディスっていた
— 栗原裕一郎 (@y_kurihara) 2010, 6月 1

　実際、栗原氏は上記のツイートからも判明していますが、2007年5月〜7月に日垣センセイが『すぐに稼げる文章術』（幻冬舎新書）で盗用が発覚した後も、何食わぬ顔で評価していたようです。このことは、栗原氏の代表作『〈盗作〉の文学史』（新曜社、2008年6月30日初版第1刷発行）で、作家の立松和平の盗用事件に関連して、日垣センセイの見解を参考に引用していたことからも分かります。

　対立する見解
　この点*2について、まったく対立するコラムが二つ書かれている。作家・ジャーナリストの日垣隆は、立松の行為を全面的に否定した。
　私が調べた限り、このような酷似表現が五〇ヵ所を超えている。無断引用という言葉は、盗作、盗用、剽窃、引き写し、無断借用などと比べて、おだやかな指摘ではある。ちなみに、著作権法で定められた用語は第三二条における「引用」だけだ。「公正な慣行」と「正当な範囲」に限って「公表された著作物は、引用して利用することができる」。だが五〇ヵ所もの剽窃を「公正な慣行」やら「正当な範囲」とするには逸脱が過ぎる。立松氏は「許容範囲と思っていた」と釈明するのだが、相手が死刑囚なら剽窃も許容されると判断したのか。ならば立松氏は連載だけではなく、作家であることをやめるべきだと私は思う。
　（「敢闘言」『週刊エコノミスト』一九九三年十月二十六日号）

栗原裕一郎『〈盗作〉の文学史』（新曜社、2008年6月30日初版第1刷発行）P270〜271

　改めて『〈盗作〉の文学史』の奥付を確認すると、「2008年6月30日初版第1刷発行」とあります。栗原氏は佐野眞一の盗用問題に関する上記の論考では、日垣センセイの盗用事件にも少しだけ言及しています。栗原氏がいくら公平中立のスタンスを装っていても、あろうことか他人の文章を盗用した張本人に盗用の問題を語らせるのはおかしいでしょう。そもそも、栗原氏は日垣センセイが幻冬舎新書で盗用が発覚していた件について『〈盗作〉の文学史』では一言も触れておらず、常識的に考えても、首を傾げるばかりです。日垣センセイの見解を「引用」するに当たって、盗人にも三分の理があるとでも、栗原氏は考えたのか。いずれにせよ、甚だ不適切な個所です。

　栗原氏の『〈盗作〉の文学史』は上記の問題点を除けば、日本文学史における盗用問題の研究書として読み応えのある力作なのですが……返す返すも残念です。