KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

Hのレコンギスター検証・日垣隆vs佐高信(Second round)

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※2014/10/13追記:エントリーを更新しました。


日垣隆vs佐高信の第2ラウンド

 当ブログでは、日垣センセイと佐高信氏との因縁のバトルの第1弾について、下記のエントリーで検証しました。

Wonderful Doubt! 検証・日垣隆vs佐高信(START:DASH!!) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

 事の顛末としては、佐高氏が週刊誌『エコノミスト』の連載を降板することで終息した第1ラウンドですが、佐高氏は余程腹が据えかねたのか、約半年後の「直評日記」(1995年6月6日頃)で、日垣センセイとの喧嘩について苦々しい怒りを交えながら回想しています。

落合恵子『生命の感受性』(岩波書店

 六月六日、信濃町の千日谷会堂で伊藤正孝さんの告別式。受付で有田芳生さんと会い、初対面だったが、「大変でしたね」と声をかける。『朝日ジャーナル』編集長となった伊藤さんに促されて、有田さんは統一教会霊感商法批判を始めたのだという。江川紹子さんの姿も見えたが、『エコノミスト』の「敢闘言」で日垣隆が次のようなことを書いているのは許せぬと思った。

 「アメリカの核兵器は許さぬがソ連死の灰ならば喜んでと本気で主張なさってた前衛党さんは、もちろん今も反省していない。同党の若手幹部だった有田さんとかが、しばしば私には同じ穴のムジナと映る教団を徹底壊滅したいと願うあまり、オウムを評価してきた宗教学者に対してまでTVスタジオで陰湿な集団いじめを繰り返す様を見るにつけ、この人たちは自分の過ちだけは絶対に認めないという点で、さすが同じ穴のムジナだけはある、と私は感心すらしてしまった」

 有田、江川の両氏は死の危険すら冒して闘ってきたのである。それに対してこう書く日垣こそ、陰湿ないじめ人間以外の何者でもない。わが身を安全地帯において闇討ちめいたことをする日垣には、私も一度、スミを吹きかけられた。それで『エコノミスト』の一九九四年十月十八日号で次のように一撃したが、ゴミ虫をつぶした感じで、後味はよくなかった。日垣は『新米編集者の日常』(マガジンハウス)を書いた湯沢まゆみに倣って『新米コラムニストの日常』を書けと皮肉った後で、私はこう続けたのである。

〈十月四日号(原文ママ)で彼は、『通販生活』秋季号のアンケート「いま、日本で頼りになる50人」に触れ、「われらが佐高信もちゃっかり四九位に入っている」と書いている。一位が田中眞紀子で二位がビートたけし、三位が小沢一郎、以下、一一位に筑紫哲也、一三位に久米宏、二〇位に立花隆、二五位に田原総一郎と、テレビによく顔を出す人間が上位に並んでいる。二三位に夫、二六位に自分、三八位に母、四三位に「いない」が出てくるのも面白いが、四七位の和田アキ子や四八位の皇后陛下に次いで私が登場するからといって「ちゃっかり」はないだろう。別に私が運動したわけでもない。テレビでも「朝まで生テレビ」など断り続けているし、出演は必要最小限にとどめているのである。

 かつて本誌の巻頭コラムは須田禎一が切れ味鋭く書いていたが、言葉の使い方を知らない人間が書くようになった。

 司馬遼太郎曽野綾子、あるいは落合信彦渡部昇一より頼りにされていることを「読まれる工夫」の結果と思いこそすれ、能天気に喜んでなどいない。日垣ももう少しプロの文章を書いてほしい〉

 私の嫌いな細川護煕も参列していた伊藤さんの告別式を終えて岩波書店へ。落合恵子さんとともに岡部伊都子集を編むためである。

佐高信佐高信の直球曲球』(徳間文庫、1999年8月15日初版)P49〜51
※初出・月刊誌『流通設計』

わが身を安全地帯において闇討ちめいたことをする日垣」とは、嘘とハッタリだけが取り柄の日垣センセイの本質を突いており、まさに言い得て妙ですが……これに対し、日垣センセイは当初、何の反応も示さずに黙殺していました。


●「辛口評論家の正体」の虚実

 ところが、それから約5年後、日垣センセイは突如、月刊誌『諸君!』(文藝春秋、2000年10月号)で佐高氏を俎上に上げて、執拗かつ大々的に誹謗中傷した記事を発表します。それが「辛口評論家の正体*1です。

 これは発表当時、「第7回(2001年)編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞」を受賞するなど*2、それなりに好評だったらしく、現在も「日垣隆も昔はいい仕事をしていた!」という代名詞で語られることがありますが……今、改めて読み返してみると、怒りや呆れを通り越して憐憫さえ感じます。一体、何処から突っ込んだらいいのか、突っ込みどころがほぼ全編にあって、一々突っ込むのもバカバカしくなるほどの酷い代物です。日垣センセイの佐高氏に対する嘲笑、罵詈雑言が悉く日垣センセイ自身にブーメランとなって跳ね返っていることが分かります。これ程、厚顔無恥なデタラメ記事をよくもまあ書けるものだなあと、寧ろある種の感動さえ覚えます。というか、嘘とハッタリで相手を粘着質に攻撃し、読者(信者)から拍手喝采を受けるスタイルなど、当時から現在に至るまで悪い意味で殆ど変っていないというか……。

 特におかしいのが、この記事でも佐高氏から圧力を受けた!と殊更に大騒ぎしている箇所です。

 毒のない辛口スナックゆえ、またタイトルを見れば結論がわかるゆえに、安心して読まれてきた彼は、他者への罵詈雑言で生活の糧を得ておきながら、自己への批判には耐えられず、少なくとも私が直接確認できたものだけで合計五つの出版社に執拗な圧力をかけ、私の仕事を奪おうとした(未遂に終わった五つだけが、強迫(原文ママ)を受けた編集者から私に連絡があった。既遂は何件あったのか佐高氏に聞かないと正確にはわからない)。

日垣隆「辛口評論家の正体」『偽善系―正義の味方に御用心!』(文春文庫、2003年5月10日第1刷/2006年12月20日第2刷)P273

 この疑惑は上記のエントリーでも検証しましたが、例によって日垣センセイの嘘八百、被害妄想の可能性が極めて高いです。日垣センセイは佐高氏が『エコノミスト』の連載を自主的に降板した件については、今に至るまで何故か一言も言及していません。日垣センセイの性格からすれば、「佐高氏が私に恐れをなして、尻尾を巻いて逃げだした!」とか、したり顔で勝利宣言をしそうなものです。『エコノミスト』の対応に納得がいかなかった佐高氏による自主的な連載降板を、日垣センセイは自身への「圧力」だと曲解して、佐高氏を執拗に誹謗中傷しているのが真相のようです。「圧力」の具体的な内容等についても、日垣センセイは一切説明していませんから。

 もとより、佐高氏の肩を持つ気など毛頭ありませんが、「どんな嘘も百回言えば真実になる」を実践している日垣センセイに噛みつかれた件については、災難だったでしょう。佐高氏が毛虫でも払いのけるように思わず反応してしまった結果、日垣センセイの術中に嵌ってしまったと言えますが。今にして思えば、佐高氏もまた日垣センセイの被害者の1人であり、佐高氏でさえ手を焼いた日垣センセイを完膚なきまでに撃退した町山智浩さんはやはり只者ではなかったことが分かります。

 いずれにせよ、この「成功体験」が日垣センセイを増長させ、後に多くの被害者を生むことになった元凶とも言えます。日垣センセイの正体を見破れず、「第7回(2001年)編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞」を与えた編集者たち、そして日垣センセイを持ち上げていた読者(信者)には猛省して欲しいものです。

★参考資料

編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞 - Wikipedia

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*1:雑誌発表時のタイトルは、「人物鑑定 佐高信とは何者か」。後に単行本(文庫)収録の際に「辛口評論家の正体」と改題された。

*2:ランナーズ×ライターズー検証・日垣隆「ライターデビュー年&受賞歴の謎」 - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)