KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

ヒガミシザーズー検証・日垣隆と新潮社の校正・校閲体制

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・ジャーナリストの岩瀬達哉氏が、『週刊現代』(講談社)の2010年12月18日号から20回に渡って「グリコ森永事件27年目の真実」と題する記事を連載した中で、作家の黒川博行氏を名指しではありませんが犯人と断定したことに対し、黒川氏が岩瀬氏と発行元の講談社を訴えていた裁判で*1、原告の黒川氏が勝訴したそうです*2

判決によると、岩瀬氏及び講談社は黒川氏の過去の住所を調べる過程で調査会社に依頼し、行政書士司法書士?)を通じて住民票を不正に取得するなどの違法行為にまで及んでいたとか。しかも、件の行政書士は2011年11月頃に発覚した別件の住民票不正取得で逮捕されていたらしいです。

このトラブル、雑誌そのものが廃刊になってもおかしくないレベルの不祥事の筈ですが……日垣センセイを去年7月頃まで重用してきた件といい*3、『週刊現代』もまた問題だらけですね。岩瀬氏もこれまた別件で、同業者の本多勝一氏らと裁判沙汰などのトラブルになった過去があります。

岩瀬氏には、どことなく日垣センセイの既視感があります。岩瀬氏の著作等の「検証」も面白いかもしれません。



●新潮社の校正・校閲体制は凄い?

少し前になりますが、小説家・ノンフィクション作家の石井光太氏が新潮社の校正・校閲体制を絶賛したツイートが話題になりました。その反響ぶりは「新潮社の校閲すごいっ!校閲のプロの仕事っぷりが話題 - NAVERまとめ」でも伺うことができます。

さて、http://home.att.ne.jp/zeta/ein/kouetu.htmlによると、「校閲と校正の違い」とは、端的に言えば、“「校正」は元原稿と試し刷りを見比べ、明らかな字句の間違いを直すこと”です。

これに対し、“校閲」は上記のような字句の誤りに加え、元原稿に書いてある内容の事実関係にまで踏み込んでチェックします。校閲マンは赤字部分の直しはもちろん、EINというホームページが本当に存在するのか、EINはNIEの間違いではないのか、「教育に新聞を」でいいのか、さらには開設年月日が本当に正しいかを調べます。そしてEINは「新聞に教育を」の略で、開設年は98年ではなく、97年であると間違いを指摘し、直すことが業務として求められます。”

“「いい国(1192)作ろう江戸幕府」という元原稿があったとして、それが「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」になっていたとしたら、両者はどうするか。校正マンは業務として鎌倉を江戸に直します。でも明らかに歴史的事実に反しているので、ちょっと気持ちが悪い。筆者に問い合わせをし、「元原稿に江戸幕府とありますが、鎌倉の間違いでは」と聞くでしょう。一方校閲マンは、事実関係では鎌倉が正しいものの、筆者に何らかの狙いがあるのではと考え、「原稿に江戸とありますが、このままでよろしいですか」と問い合わせるでしょう。”……とのことです。

新潮社の公式サイトの新潮社定期採用2014 社内紹介によると、同社には校閲部なる部署があり、「誤植のチェックのみならず、文章の内容まで踏み込んで矛盾や間違いをチェックして、新潮社の出版物のクオリティをしっかり支える、プロ中のプロともいうべき凄腕の校閲者が揃っています。」と自社の校閲体制は完璧だと言わんばかりに自画自賛しています。

新潮社の校閲体制については、月刊誌『本の雑誌』(2013年9月号)の特集「いま校正・校閲はどうなっておるのか!」の巻頭にある「校正・校閲担当者座談会」(P4〜9)の中でも出てきます。座談会には新潮社の井上孝夫氏、早川書房の関佳彦氏、鷗来堂の柳下恭平氏が出席しているのですが、新潮社の井上氏は次のように述べています。尚、井上氏は入社以来、校閲一筋37年のキャリアだそうです*4

 新潮社さんの校閲部は大所帯ですよね?

 六十何人かな。正社員だけじゃなく契約社員その他も含めてですが、それだけいても全然足りない。編集者って仕事を簡単に増やすけど、減らすのはできないでしょ。新しい企画はすぐに決まるけど、じゃあ、その分何か減らしてくれるのって聞いても、これはやめられないんだと(笑)。それで、仕事がどんどん増殖するんですよね。

本の雑誌』(本の雑誌社、2013年9月号)P5


「プロ中のプロともいうべき凄腕の校閲者が揃っています。」「六十何人かな。正社員だけじゃなく契約社員その他も含めて」……にも拘らず、日垣センセイの『少年リンチ殺人』『そして殺人者は野に放たれる』のデタラメぶりに全く気付かないとは*5。いや、気づいていても見て見ぬふりをしていた可能性もあります。いずれにしろ、日垣センセイにお手盛り第3回新潮ドキュメント賞まで贈っていながら、杜撰極まりない。新潮社の場合、実際にはその他の本でも誤字・誤植の類が多いそうです。新潮社の校閲がお粗末なことは、映画評論家の町山智浩さんも指摘しています*6

新潮社校閲甘すぎ。「違法性と責任を混同」「心神喪失認定による不起訴が日本以外の国のおおむね100倍」にデータ根拠なし。http://amzn.to/otBTyv

2011年9月6日 - 0:29*7


新潮社の校閲部には、猛省を促したいです。日垣センセイのデマをそのまま垂れ流して拡散させたのは、あなた方にも責任の一端があるのだと。



★参考資料

グリコ・森永事件 - Wikipedia

岩瀬達哉 - Wikipedia

黒川博行 - Wikipedia

石井光太 - Wikipedia

新潮社の校閲すごいっ!校閲のプロの仕事っぷりが話題 - NAVER まとめ

新潮社の校正・校閲のダメな例 - Togetter

http://home.att.ne.jp/zeta/ein/kousei.html

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

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少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》 (新潮文庫)

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