KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

ランナーズ×ライターズー検証・日垣隆「ライターデビュー年&受賞歴の謎」

・初めて当エントリーを読まれる方は「日垣問題の記録 〜 日垣隆 研究報告 〜」「日垣隆(Wikipedia)」「ガッキィスレまとめサイト@ウィキ」の御一読をおススメします。
・当ブログへの御意見・御感想は、下記のメールアドレスまで御連絡下さい。
kafkaesque1924@gmail.com
※2013/03/19追記:エントリーを更新しました。


・日垣センセイ、第28回サハラマラソンに出場する予定だとか*1。同マラソン公式サイトエントリーリストにも「895 HIGAKI Takashi JPN」とあります。

しかし……本当に出場するのでしょうか。そもそも日垣センセイは足の状態が悪いらしく、日本で3月26日に行われる同マラソン壮行会も出席できるかどうかさえ、微妙だと思うのですが。またもや、フカシ*2


・目下、『ガジェット通信』にて佐野眞一の盗用問題を追及中の荒井香織氏が、タレントの水道橋博士氏の有料メルマガ『水道橋博士のメルマ旬報』(2013年3月10日号)での新連載『誰が「ノンフィクション」を殺すのか』においても同問題を追及する予定らしいことをお知らせしました*3

その新連載の第1回目分が、下記のサイトにて本年3月24日中までの期間限定で全文無料公開されています*4

https://krs.bz/hon/s/hakase009_arai

尚、荒井氏について水道橋氏は上記のメルマガの中でこう書いています。

その後、荒井カオルは、“あの”日垣隆のスタッフライターであり、名うてのゴーストライターであるという内部情報も得た。
日垣隆問題も、業界では闇に葬られた騒ぎであっただろう。

水道橋博士のメルマ旬報』vol.009(2013年3月10日号)


荒井氏が日垣センセイのスタッフライターであることはほぼ確定でしょうが、例の盗用事件*5に果たして関与しているのかどうか……この疑惑についても、本人の口からきちんと語って欲しいです。


日垣隆のライターデビュー年、受賞歴の変遷

本題。日垣センセイの最新インタビューが、自炊代行業者『BOOKSCAN』の公式サイトインタビューコーナーにあります。

このインタビューも例によって虚実ないまぜの酷い代物ですが……その中で、次のように語っています。

―― 書くお仕事をされるようになったきっかけを伺えますか?

日垣隆氏: この職業に就いたのも全く偶然なんですね。前の会社が4つ倒産したり失業したりして、最後に出版社にいて辞めたんです。そのころは就職率4倍とかいう様な良い時代だったんですけど、皆が好景気の時に1人だけ沈んでるっていうのも結構大変なんですよ(笑)。その時に声を掛けられてテレビの番組制作とかコピーライターをやったりする様になって、ずっと書く仕事をしていたんですね。何年かたった時に大学の先輩に会った時、「お前学生の時にあれだけ大量にものを書いていたら、そりゃあ鍛えられるわ」って(笑)。「だからそれは適職だわ。お前の天職だわ」とかって新聞記者の先輩に言われたんです。


また同インタビュー記事における日垣センセイのプロフィールは、以下の通りです。

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。販売、配送、書籍の編集、コピーライターなどを経て87年より作家、ジャーナリストへ。『辛口評論家の正体』で編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞、『そして殺人者は野に放たれる』で新潮ドキュメント賞を受賞。海外取材70カ国、TBSラジオの科学対談番組『サイエンス・サイトーク』のホスト役を務めるほか、有料メルマガ『ガッキィファイター』(週刊)を発行するなど、多方面で活躍中。世界各地への取材、単行本とメルマガの執筆に専念している。単著は約100冊。オリジナル電子書籍は別に180点超。近著に『つながる読書術』(講談社現代新書)、など。


以前にも取り上げましたが*6、実は日垣センセイがプロのライターになった年月については、諸説あります。より分かりやすく言えば、日垣センセイの自己申告にはデビュー年の食い違いがみられるのです。

そこで、改めて日垣センセイの著作などから、ライターデビューの記述を検証してみます。因みに、全著作を取り上げるのは流石に無理があるので、代表作や個人的に気になった著作が中心です。

日垣隆(ひがき たかし)

昭和33年 長野市生まれ 東北大学法学部卒業 
販売、食料等の運搬・配達、出版物の編集を経て61年よりフリーのコピー&ルポライター
編集・取材・広告制作に携わる「企画室エルム」を主宰

日垣隆『されど、わが祖国 中国残留帰国者物語』(信濃毎日新聞社、昭和六十三年八月五日)奥付(頁数不明)


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年生まれ。東北大学法学部卒業。トラック配送や出版編集などを経て、87年よりフリー。新聞・雑誌に世相、風俗、科学技術、近現代史、経済などの分野で、コラムやルポを発表。ドキュメント番組やプロモーションビデオの企画制作、広告コピーにも携わる。企画参加した「裁きの果てに」(信越放送制作)は91年度「地方の時代」平和賞を受賞。『されど、わが祖国』(信濃毎日新聞社)は点字訳に、またルポ「黙殺の地下壕」(「世界」91年3月号)は韓国でも翻訳出版され、『松代大本営を考える』(新幹社)にも収録されている。

日垣隆『信州教育解体新書』(信濃毎日新聞社、平成三年十二月二日)奥付(頁数不明)


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年生まれ。東北大学法学部卒業。出版編集などを経て、86年よりフリー。コラムやルポの執筆のほか、ドキュメント番組の企画制作にも携わる。著書に『されど、わが祖国ー中国残留帰国者物語』『信州教育解体新書』(いずれも信濃毎日新聞社)などがある。

日垣隆『「ルポ」高校って何だ』(岩波書店、1992年5月18日第1刷発行)カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年生まれ。東北大学法学部卒業。出版編集などを経て、86年よりフリー。コラムやルポの執筆のほか、ドキュメント番組の企画制作にも携わる。著書に『〈ルポ〉高校って何だ』(岩波書店)『されど、わが祖国ー中国残留帰国者物語』『信州教育解体新書』(いずれも信濃毎日新聞社)などがある。

日垣隆『<検証>大学の冒険』(岩波書店、1994年1月27日第1刷発行)カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

ジャーナリスト、作家。1958年生まれ。販売、配達、編集などサラリーマン生活を経て1987年1月より文筆活動に入る。週刊誌、新聞、月刊誌の連載、ラジオ、テレビなどのレギュラー出演、またドキュメント番組の企画制作にも携わる。主な著者として、『大学の冒険』(岩波書店)、『松代大本営の真実』(講談社)、『信州教育解体新書』(信濃毎日新聞社)、『情報の技術』(朝日新聞社)、『学問のヒント』(講談社現代新書)など多数。プライベート書斎は、長野市と豊島区池袋にある。小中高に通う三児の父。

日垣隆『ご就職ー大倒産時代を生きる知恵』(郷土出版社、1998年5月26日初版発行)奥付(頁数不明)


日垣隆(ひがき・たかし)

作家、ジャーナリスト。1958年、長野県生まれ。中三で弟を殺され*7、高三のとき兄が分裂病*8に、家族は崩壊する。東北大学法学部在学中に学生結婚。卒業直前に大病を患い、体重が減ったほかは奇跡的に快復。あとはオマケの人生と腹をくくる。販売員、書店員、配送係、歩合制のセールスマン、出版社の営業兼コンピュータ担当兼編集を経て、87年に独立。

29歳で処女作『されど、わが祖国』を上梓。その後の主な著作として、『大学の冒険』『松代大本営の真実』『ご就職』『学問のヒント』『子どもが大事!』『暴発』など。ドキュメント番組の企画、ラジオ番組のパーソナリティも務める。死にかけたのは総計三回、失業も三回、うち倒産が一回、子どもは三人。仕事部屋は、長野市と豊島区にある。

日垣隆『敢闘言 さらば偽善者たち』(太田出版、1999年5月22日印刷/1999年5月28日初版発行)奥付(頁数不明)


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。書店員、トラック配送、販売員、編集者を経て87年より作家ー取材活動に入る。主な著書に『情報の技術』(朝日新聞社)、『学問のヒント』(講談社現代新書)、『「松代大本営」の真実』(同前)、『大学の冒険』(岩波書店)、
『ご就職』(郷土出版社)、『敢闘言』(太田出版)など多数。新聞・週刊誌・月刊誌への執筆のほか、テレビ番組の企画にも携わる。第一線の科学者を招き「愛」や「時間」や「犯罪」を科学する新番組「サイエンス サイトーク」(TBSラジオ日曜日夜11時半、99年10月から)の進行役も務める。

日垣隆『「買ってはいけない」は嘘である』(文藝春秋、1999年10月20日第一刷/1999年10月25日第二刷)奥付(頁数不明)、カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。
書店員、トラック配送、販売員、編集者を経て87年より作家ー取材活動に入る。
主な著書に『情報の技術』(朝日新聞社)、『学問のヒント』(講談社現代新書)、『「松代大本営」の真実』(同前)、『大学の冒険』(岩波書店)、
『ご就職』(郷土出版社)、『敢闘言』(太田出版)、
『「買ってはいけない」は嘘である』(文藝春秋)など多数。
新聞・週刊誌・月刊誌への執筆のほか、テレビ番組の企画にも携わる。
第一線の科学者を招いての軽妙な対談番組「サイエンス サイトーク
TBSラジオ日曜日夜9時半)は2000年10月8日から2年目の再スタート。
各月のテーマごとに新潮文庫の新シリーズとして毎月刊行される。
理解の要諦は笑いにあり、というわけで各冊とも(笑)箇所は300回(!)。
第一弾は『愛は科学で解けるのか』(2000年10月刊)。

日垣隆偽善系 やつらはヘンだ!』(文藝春秋、2000年9月10日第一刷)奥付(頁数不明)、カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。書店員、トラック配送員、販売員、編集者を経て87年より作家、取材活動に入る。主な著書に『学問のヒント』『「松代大本営」の真実』(以上、講談社現代新書)、『〈検証〉大学の冒険〉(岩波書店)、『ご就職』(郷土出版社)、『何でも買って野郎日誌』(角川書店)、『「買ってはいけない」は嘘である』『偽善系』『偽善系II』(以上、文藝春秋)などがある。

日垣隆『敢闘言 さらば偽善者たち』(文春文庫、2002年4月10日第1刷)カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。書店員、トラック配送員、販売員、編集者を経て87年より作家、取材活動に入る。主な著書に『学問のヒント』『「松代大本営」の真実』(以上、講談社現代新書)、『〈検証〉大学の冒険〉(岩波書店)、『ご就職』(郷土出版社)、『何でも買って野郎日誌』(角川書店)、『「買ってはいけない」は嘘である』『偽善系』『偽善系II』(以上、文藝春秋)などがある。

日垣隆偽善系―正義の味方に御用心!』(文春文庫、2003年5月10日第1刷/2006年12月20日第2刷)カバー


日垣隆
Higaki Takashi

1958(昭和33年)年、長野県生れ(原文ママ)。東北大学法学部卒業。「『買ってはいけない』はインチキ本だ」(文春文庫『それは違う!』所収)で文藝春秋読者賞、「辛口評論家の正体」(文藝春秋偽善系II』所収)で編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞を受賞。メールマガジン「ガッキィファイター」ほか、ラジオ、テレビでも旺盛な活動を続けている。

日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫、平成十八年十一月一日発行/平成十九年二月二十日四刷)カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。店員、トラック配送員、歩合制の営業マン、編集者を経て1987年より作家・ジャーナリスト。『偽善系』で第61回文藝春秋読者賞、『そして殺人者は野に放たれる』で第3回新潮ドキュメント賞などを受賞。著書に『敢闘言』『エースを出せ!』『それは違う!』(文春文庫)、『世間のウソ』(新潮新書)、『売文生活』(ちくま新書)、『どっからでもかかって来い!』(WAC)、『知的ストレッチ入門』(大和書房)、『現代日本の問題集』(角川oneテーマ21)。本シリーズ『天才のヒラメキを見つけた!』『頭は必ず良くなる』(WAC)も好評発売中。

日垣隆『方向音痴の研究』(WAC、2007年5月1日初版発行)奥付(頁数不明)、カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。書店員、トラック配送員、セールスマン、編集者などを経て87年より作家、取材活動に入る。「『買ってはいけない』はインチキ本だ」(『それは違う!』所収)で文藝春秋読者賞、「辛口評論家の正体」(『偽善系II 正義の味方に御用心!』所収)で編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞、『そして殺人者は野に放たれる』で新潮ドキュメント賞を受賞。海外取材70ヵ国、TBSラジオの科学対談番組『サイエンス・サイトーク』のホスト役を務めるほか、有料メルマガ『ガッキィファイター』(週刊)を発行するなど、多方面で活躍中。毎月50本あまりの締め切りを抱えていたが2007年末ですべての連載を一時休筆、世界各地への取材、単行本とメルマガの執筆に専念している。著書に『ラクをしないと成果は出ない』(大和書房)、『部下の仕事はなぜ遅いのか』(三笠書房)、『常識はウソだらけ』(WAC)など多数がある。

日垣隆、岡本吏郎『世界一利益に直結する「ウラ」経営学』(アスコム、発行日2008年8月21日 第1版第1刷)奥付(頁数不明)、カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

1958年、長野県生まれ。東北大学法学部卒業。22年間の文筆活動で海外取材約80ヵ国。初めての聞き取り取材は中国黒龍省で残留日本人妻たちから(1988年)。国内外で死にかけたこと3回(火事、誘拐、墜落)。密かに尊敬する作家は大仏次郎(娯楽小説『鞍馬天狗』と硬派ノンフィクション『パリ燃ゆ』を書いた)とヘミングウェイ(戦場取材もこなしつつ20世紀最高の名作『老人の海』を残し、とにかくモテた)。
『そして殺人者は野に放たれる』で新潮ドキュメント賞受賞。
『裁判官に気をつけろ!』『いい加減にしろよ(笑)』(以上文春文庫)、『定説だってウソだらけ』(WAC BUNKO)、『個人的な愛国心』(角川oneテーマ21)など著書多数。
最新刊は『「無駄な抵抗はよせ」はよせ』(WAC BUNKO)、『勝間和代現象を読み解く』(大和書房)。

日垣隆『〈北朝鮮〉はなぜ嫌われるのか』(大和書房、2009年8月5日第1刷発行)奥付(頁数不明)、カバー


日垣隆
Higaki Takashi

1958(昭和33年)年、長野県生れ(原文ママ)。東北大学法学部卒業。「『買ってはいけない』はインチキ本だ」(文春文庫『それは違う!』所収)で文藝春秋読者賞、「辛口評論家の正体」(文藝春秋偽善系II』所収)で編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞、『そして殺人者は野に放たれる』で新潮ドキュメント賞を受賞。メールマガジン「ガッキィファイター」ほか、ラジオ、テレビでも旺盛な活動を続けている。

日垣隆『少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》』(新潮文庫、平成二十二年二月一日発行)カバー


日垣隆(ひがき・たかし)

一九五八年、長野県に生まれる。東北大学法学部卒業後、販売、配送、書籍の編集、コピーライターを経て八七年より作家・ジャーナリスト。著者には『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫新潮ドキュメント賞受賞)、『世間のウソ』(新潮新書)、『ラクをしないと成果は出ない』(だいわ文庫)、『情報への作法』(講談社+α文庫)など多数。

日垣隆『つながる読書術』(講談社現代新書、2011年11月20日第1刷発行)カバー



ざっと読んだだけでも、日垣センセイの場合、ライターデビュー年はおろか「文藝春秋読者賞」「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞」の受賞歴も実はバラバラなのが分かります。「新潮ドキュメント賞」の受賞に関する記述はほぼ一貫しているのですが、それ以外の受賞について『方向音痴の研究』(WAC)では「『偽善系』で第61回文藝春秋読者賞」となっています。しかし、『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫)、『少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》』(同前)、『世界一利益に直結する「ウラ」経営学』(アスコム)などによると、日垣センセイが文藝春秋読者賞を授賞したのは「『買ってはいけない』はインチキ本だ」(文春文庫『それは違う!』所収*9)であり、編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞に至っては「辛口評論家の正体」(文藝春秋偽善系II』所収*10)とのことですが……。

「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞」については「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞 - Wikipedia」によると、日垣センセイは第7回(2001年度)に作品賞を受賞しています。受賞作となったのは月刊誌『諸君!』(文藝春秋)に発表した「人物鑑定 佐高信とは何者か」(同誌2000年10月号)であり、評論家の佐高信氏がテーマの記事です。恐らく、これを改題して所収したのが前述の「辛口評論家の正体」と考えられます。このことは『偽善系II 正義の味方に御用心!』(文藝春秋、2001年3月10日第一刷)P75〜118にある「第4章 辛口評論家の正体」と同書P247を読めば分かります。また日垣センセイ自身、『なんでも買って野郎日誌』(角川書店、平成13年11月30日初版発行)P99〜100でも同賞の授賞式の体験を書いています。

三月×日 月刊誌『諸君!』二〇〇〇年一〇月号に載った「辛口評論家の正体」が、第七回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞の作品賞に選ばれ、本日はその授賞式。芥川賞作家の柳美里さんも同じ賞だった。壇上で並ぶことに。こういう方とおつきあいする男は、相当の覚悟があるか、それとも自己破滅的かのどっちかなのか。あの目で下方から見つめられたら、金縛りにあうのだろう。

さてー。

「この会場には『噂の眞相』編集長も来ておられるので、連載陣のお一人たる佐高信さん(辛口評論家)に、くれぐれもよろしくお伝えください。ついでに、『ちったぁお面白えものを、たまには書けよ』ともお伝えくださると幸いです」

などと私は壇上から挨拶。この性格を、なんとか変えなければ。

今回の受賞作は内容からしてスクープ賞であるわけがないのだが、来年はそっちを狙う。

日垣隆『なんでも買って野郎日誌』(角川書店、平成13年11月30日初版発行)P99〜100


「ちったぁお面白えものを、たまには書けよ……」。日垣センセイのここ数年の迷走ぶりからすると、実に感慨深いスピーチです。



★参考資料

新潮ドキュメント賞 | 新潮社

新潮ドキュメント賞 - Wikipedia

編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞 - Wikipedia

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

つながる読書術 (講談社現代新書)

つながる読書術 (講談社現代新書)

少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》 (新潮文庫)

少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》 (新潮文庫)

偽善系―正義の味方に御用心! (文春文庫)

偽善系―正義の味方に御用心! (文春文庫)

「買ってはいけない」は嘘である

「買ってはいけない」は嘘である

<北朝鮮>はなぜ嫌われるのか?

<北朝鮮>はなぜ嫌われるのか?

方向音痴の研究 (WAC BUNKO)

方向音痴の研究 (WAC BUNKO)

*1:日垣隆 3月26日は、サハラ250kmマラソン出場日本人7名の壮行会。昨日、友人としてKさんが実委に出てくださった。 応援しよう!:小倉広さんほかサハラ砂漠マラソン壮行会のご案内 - アドラー心理学による勇気づけ一筋30年 「勇気の伝道師」 ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ

*2:アドラー心理学による勇気づけ一筋30年 「勇気の伝道師」 ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ

*3:THE UNLIMITED 佐野眞一vs荒井香織(+中島麻美)ー検証・日垣隆『すぐに稼げる文章術』盗用疑惑(補論C) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*4:水道橋博士(小野正芳) on Twitter: "【公開中】RT 『水道橋博士のメルマ旬報』#9を購読者に配信しましたが、新連載の荒井カオル『だれが「ノンフィクション」を殺したのか』への反響が多いので荒井氏の初回原稿のみ期間限定フリー公開します。(~3/24中まで) http://t.co/XIJKuA8OGQ... …" 原カントくん on Twitter: "昨日『水道橋博士のメルマ旬報』#9を購読者に配信しましたが、新連載の荒井カオル『だれが「ノンフィクション」を殺したのか』への反響&問合せが多いので、博士編集長と相談。荒井氏の初回原稿のみ期間限定フリー公開します。(~3/24中まで) https://t.co/OsHr9DTLkN"

*5:[日垣隆「盗用」] - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*6:痴愚神自讃ー検証・日垣隆『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』(その参) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*7:日垣センセイの弟さんの死については、これを参照のこと。→ [日垣隆「弟の死」] - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*8:精神分裂病統合失調症の旧称である。

*9:日垣隆『それは違う!』(文春文庫、2001年12月10日第1刷)P9〜162には、前記の日垣隆『「買ってはいけない」は嘘である』(文藝春秋、1999年10月20日第一刷/1999年10月25日第二刷)を改題・加筆訂正したものが収録されており、第1章には「『買ってはいけない』はインチキ本だ」という副題がついている。

*10:日垣隆偽善系II 正義の味方に御用心!』(文藝春秋、2001年3月10日第一刷)P75〜118に「第4章 辛口評論家の正体」がある。初出は月刊誌『諸君!』(文藝春秋、2000年10月号)である。