KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

主に作家の日垣隆、猪瀬直樹、岩瀬達也、岡田斗司夫、藤井誠二などを検証しているブログです。

情弱セブンー検証・日垣隆「足利事件・DNA鑑定レポートの虚実」(補論A)

・初めて当エントリーを読まれる方は「日垣問題の記録 〜 日垣隆 研究報告 〜」「日垣隆(Wikipedia)」「ガッキィスレまとめサイト@ウィキ」の御一読をおススメします。
・当ブログへの御意見・御感想は、下記のメールアドレスまで御連絡下さい。
kafkaesque1924@gmail.com



当ブログでは、数度に渡って日垣センセイの足利事件に関するレポートを検証してきました。以下のリンク先は、そのエントリーをカテゴライズしたものです。

[日垣隆「足利事件」] - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

上記の検証の中で、日垣センセイが足利事件に関心を寄せて取材を始めたのは「小林篤氏の足利事件ルポ(「集中連載―足利幼女殺人事件=「私はやっていない」と被告は叫んだ 控訴棄却―DNA「1/185の確率」」 講談社『現代』1996年8月号P232〜244)を読んだからでは?」と推測し、仮説を立ててきました。下記は、足利事件に関する「DNA鑑定疑惑・菅家さん冤罪説」の立場でのルポ・番組などを時系列でまとめたリストの再掲です。


1994. 2.12 『法学セミナー』1994年3月号発売(三浦英明「ルポ足利事件 DNA鑑定の怪」P18〜25)
1994. 11.5 『現代』1994年12月号発売(小林篤「一審有罪『足利幼女殺人事件』の謎を追え DNAは真犯人を明かしたか」P200〜218
1996. 2.2 『揺らぐDNA鑑定』放送(NHKETV特集1996年2月2日)
1996. 7.5 『現代』1996年8月号発売(小林篤「集中連載―足利幼女殺人事件=「私はやっていない」と被告は叫んだ 控訴棄却―DNA「1/185の確率」」P232〜244)
1996. 7.11 日垣隆:東京拘置所にて菅家さんと初対面
1996. 7.22 『エコノミスト』1996年7月30日号発売(日垣隆「敢闘言 東京拘置所訪問記」P11)
1996. 8.5 『現代』1996年9月号発売(小林篤「(集中連載・後篇)足利幼女殺人事件の真実 控訴棄却―そして犯人は選ばれた」P312〜324)
1996. 10.6 『RONZA』1996年10月号発売(日垣隆「情報の技術 DNA型鑑定の陥穽」P144〜151)


実は、日垣センセイは自著『学問のヒント「知」の最前線がわかる本』(講談社現代新書、1997年6月20日第1刷発行)のP68〜70でも足利事件に言及しており、菅家さんを犯人と断定したDNA鑑定にも改めて疑問符を付けています。そして同書のP75には足利事件を知る上での参考資料として、上記のリストにもある『RONZA』1996年10月号(朝日新聞社)に発表した「情報の技術 DNA型鑑定の陥穽」のレポートを所収した自著『情報の技術―インターネットを超えて』(朝日新聞社、1997年10月20日第1刷発行)の他、三浦英明氏が『法学セミナー』1994年3月号(日本評論社)に発表した「ルポ足利事件 DNA鑑定の怪」を改訂した上で所収していた天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定―科学の名による冤罪』(緑風出版、1996年6月30日初版第1刷発行)も挙げているのです。

足利事件については天笠啓祐・三浦英明『DNA鑑定』(緑風出版)と、日垣隆『情報の技術』(朝日新聞社)を、スペンサー事件についてはポール・モーンズ(中村三千恵訳)『遺伝子捜査』(二見書房)を参照されたい。

日垣隆『学問のヒント「知」の最前線がわかる本』(講談社現代新書、1997年6月20日第1刷発行)P75


……何のことはありません。日垣センセイは例の三浦氏の足利事件DNA鑑定冤罪説のルポを既に単行本で読んでいたのです。少なくとも、存在に気が付いていたのは、確実です。他人のルポで足利事件及びDNA鑑定冤罪説に興味を持ち、後追いで取材しておきながら、しゃあしゃあと「足利事件の冤罪を、当時のマスコミ媒体のなかで断言したのは私だけでした。」など、確信犯として多数の虚言を弄してきたことが分かります*1

この新事実を踏まえた上で、足利事件に関する「DNA鑑定疑惑・菅家さん冤罪説」の立場でのルポ・番組などについて、時系列でまとめたリストを再作成してみると、次のようになります。


1994. 2.12 『法学セミナー』1994年3月号発売(三浦英明「ルポ足利事件 DNA鑑定の怪」P18〜25)
1994. 11.5 『現代』1994年12月号発売(小林篤「一審有罪『足利幼女殺人事件』の謎を追え DNAは真犯人を明かしたか」P200〜218
1996. 2.2 『揺らぐDNA鑑定』放送(NHKETV特集1996年2月2日)
1996. 6.30 天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定―科学の名による冤罪』(緑風出版)発売*2
1996. 7.5 『現代』1996年8月号発売(小林篤「集中連載―足利幼女殺人事件=「私はやっていない」と被告は叫んだ 控訴棄却―DNA「1/185の確率」」P232〜244)
1996. 7.11 日垣隆:東京拘置所にて菅家さんと初対面
1996. 7.22 『エコノミスト』1996年7月30日号発売(日垣隆「敢闘言 東京拘置所訪問記」P11)
1996. 8.5 『現代』1996年9月号発売(小林篤「(集中連載・後篇)足利幼女殺人事件の真実 控訴棄却―そして犯人は選ばれた」P312〜324)
1996. 10.6 『RONZA』1996年10月号発売(日垣隆「情報の技術 DNA型鑑定の陥穽」P144〜151)


尚、以前の検証で取り上げていた天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定 科学の名による冤罪』(緑風出版)は、上記の1996年6月頃に刊行された天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定―科学の名による冤罪』(緑風出版、1996年6月30日初版第1刷発行)の新版で、2006年2月頃に上梓された天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定 科学の名による冤罪【増補改訂版】』(緑風出版、2006年2月20日初版第1刷発行)です*3。三浦氏のルポは、新版*4の場合、P53〜86に改訂版が改めて掲載されており、かつP155〜156には「その後の足利事件」と題して、旧版から新版に至るまでの約10年間の足利事件の経緯を簡単に補足してあります。



★参考資料

足利事件 - Wikipedia

http://www.shimotsuke.co.jp/special/ashikaga-jiken/

Amazonレビュー:二番煎じ(2回目)

Amazonレビュー:で,結局なにが言いたいの?

情報系 これがニュースだ (文春文庫)

情報系 これがニュースだ (文春文庫)

情報への作法 (講談社+α文庫)

情報への作法 (講談社+α文庫)

秘密とウソと報道 (幻冬舎新書)

秘密とウソと報道 (幻冬舎新書)

電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。

電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。

足利事件(冤罪を証明した一冊のこの本) (講談社文庫)

足利事件(冤罪を証明した一冊のこの本) (講談社文庫)

DNA鑑定―科学の名による冤罪

DNA鑑定―科学の名による冤罪

DNA鑑定―科学の名による冤罪

DNA鑑定―科学の名による冤罪

エウレカセブンAO 1 (初回限定版) [Blu-ray]

エウレカセブンAO 1 (初回限定版) [Blu-ray]

ブレイブルー(期間生産限定アニメ盤)

ブレイブルー(期間生産限定アニメ盤)

交響詩篇エウレカセブン 1-6巻セット

交響詩篇エウレカセブン 1-6巻セット

ニルヴァーシュ type ZERO (交響詩篇 エウレカセブン)

ニルヴァーシュ type ZERO (交響詩篇 エウレカセブン)

ROBOT魂[SIDE LFO] デビルフィッシュ

ROBOT魂[SIDE LFO] デビルフィッシュ

ROBOT魂[SIDE LFO] ニルヴァーシュ type the END

ROBOT魂[SIDE LFO] ニルヴァーシュ type the END

ウルトラセブン Vol.1 [DVD]

ウルトラセブン Vol.1 [DVD]

*1:狂犬はP&Gの夢を見るか?ー検証・日垣隆「足利事件・DNA鑑定レポートの虚実」(その壱) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*2:三浦英明氏が『法学セミナー』1994年3月号(日本評論社)に発表した「ルポ足利事件 DNA鑑定の怪」は、同書のP53〜86に掲載されている。

*3:狂犬はP&Gの夢を見るか?ー検証・日垣隆「足利事件・DNA鑑定レポートの虚実」(その弐) - KAFKAESQUE(日垣隆検証委員会)

*4:天笠啓祐・三浦英明著『DNA鑑定 科学の名による冤罪【増補改訂版】』(緑風出版、2006年2月20日初版第1刷発行)のこと。